近くのコンビニ。
賃貸のアパートに住んでいます。
私と同い年くらいのそこそこ古い木造アパート。
2本先の大通りをトラックが走れば、震度2くらいの揺れを観測する良い感じのアパートです。
ちょうど2年住んだタイミングだったので、
更新をしました。
あとまた2年、この町に住むの?
ほんとに?
住んじゃうの?
そんな軽い自問自答をしながら。
でも引っ越すお金もないし。
悩みながらも答えは一択で、私はこの古いアパートに住み続けることにしたのでした。
東京のひとりぐらしも、
もう6年目です。
東京というまちは、知らない人だらけ。
もちろんご近所にお知り合いなんていないし、
もし今ここで大地震が来たりして、近くの小学校に逃げ込んだとしても、
誰も知らない孤独で2次被害を被ってしまいそう。
アパートを更新するとき、
家賃1ヶ月分のお金を払ったり、保険料を支払ったりします。
今日は近所のコンビニで、
保険の払い込みをしました。
毎日のように同じような時間に通っているコンビニなので、
店員さんの顔も覚えちゃうんですよね。
でもお話しするわけじゃないし。
知らない人だし。
東京だから他人。
でも今日、コンビニで保険料の支払いをしながら、
「ああ私、あと2年このコンビニに通うんだ」
そんなことを思ったら、
知った顔の知らない定員さんたちに、
急速に親近感を持ちました。
おつかれ~今日何時まで?
そんな声もかけたくなってしまうような、
親近感に襲われました。
東京は知らない人ばかりのまちなのですが、
そんなまちにも知らない顔見知りが増えていく。
私だけが定点観測のように、
変わらない毎日を規則的に過ごして、
変わりゆくまちを見守り続けるようです。
知らない顔見知りは場所にとりついているのだと思われます。
きっとあの知らないあの人、電車とかで会っても気づかないだろうし。
近所のコンビニの、仮名・斉藤さん。
いつもどうも。
明日も明後日も、私だけが定点観測をするのでは寂しすぎるので、
あなたも私を定点観測してほしいなと。
そんな呪いのような祈りを送ります。